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政治に出てくるワインたち~ボトルの向こうの外交~ (お正月labo)

  • 執筆者の写真: peko
    peko
  • 2023年1月5日
  • 読了時間: 4分

更新日:2024年6月29日




・2006年、小泉首相が訪米した時の晩餐会で出されたのは、ナパのクロ・ペガスワイナリーのシャルドネ。オーナー夫妻の妻が日本人ということで選ばれたが、物議を醸すことに。

「Koizumiは歓迎されてないよ。なぜマヤを出さないんだ」インターネット上に投げかけられた疑問。「マヤ」とは、同じく日本人女性がオーナーのダラ・ヴァレヴィンヤーズのフラッグシップワイン。オークションでも人気、ワイン評論家であるロバート・パーカーが何度も100点をつけたトップクラスのワインである。価格にして前者が5000円であるのに対し、後者は10万円以上する。

その時比較されたのが、サルコジ大統領の訪米晩餐会。出されたワインは、フランスのペトリュスオーナーがナパでつくるドミナスだった。価格にして6~7万円である。


・2022年、米韓首脳の夕食会。ここでも不適切批判が続出。

バイデン大統領が批判していた独裁者のお金でつくったワインが出されたからだ。

この時のワインは韓国の元大統領の息子が共同オーナーを務めるナパのワイン「ヴァソ」

(ダナ・エステート)。米国で韓国人がつくったワインということで選ばれたそうだが、外交的無礼として多くの人に受け止められたようだ。


・冷戦終結を支えたカリフォルニア・スパークリングワイン

1972年、ニクソン大統領は中国を訪問し、その後モスクワでソ連と協定を結んだ。

ニクソン大統領が北京でのお別れ晩餐会で中国の周恩来首相に乾杯したのは、当時無名だったナパのスパークリングワイン「シュラムスバーグ」だった。

この時の写真は世界中に公開され、「平和への乾杯」として知られるように。以来、シュラムスバーグのワインは全ての大統領政権でホワイトハウスに供されてきた。

また、シュラムスバーグの成功は、フランス大手シャンパンメーカーの目に留まり、モエ・エ・シャンドン、テタンジェ、ルイ・ロデレール、マムが1972年以降カリフォルニアでスパークリングワインをつくる原動力になった。


・日本で開催された2016年伊勢志摩サミットのワインリストの中で、まともだったのはシャトー・メルシャンの北信シャルドネ、同じく椀子(マリコ) くらい。

また、日本の宮中晩餐会で出される泡は、いつもドンペリだそう。




英仏間の植民地紛争解決にシャトー・オーブリオンが貢献した。

1903年にエドワード7世がパリを訪れた際、フランス大統領エミール・ルペ夫妻はエリゼ宮で祝宴を催した。今残る資料によると、この時、オーブリオン1877、ディケム1874が出された。これが英国王に影響を与えたと言われている。

2004年の100周年記念行事の中でも、オーブリオンが出されたようだ。


・アメリカではワイン生産者が政治家に寄付をすることがよく知られている。カリフォルニアのワインメーカーの多くは民主党に多額の献金をしている。それは、ガロワイナリーがした1940年代まで遡ることができる。


・政治家所有のぶどう畑、ワイナリーはいくつかあるようだ。中でも、ナンシー・ペロシ氏はそのことで批判を受けてきた。

彼女は家族でカリフォルニアにぶどう畑を持ち、「ペロシ・ヴィンヤーズ」というワインを生産している。批判家たちは、彼女が自分の地位を利用して、家族のビジネス利益を図っているという。ワイン業界に減税を与える法案を彼女が支持した事や彼女の夫がワインの業界団体に関与していることを指摘している。

彼女が、ぶどう園のおかげでカリフォルニア州で4番目に裕福な議員であることは事実。GoogleのCEOであるEric Schmidt氏をはじめ、環境活動家のTom Steyer氏、その他著名人に自宅を開放しているそう。


・ワインが残念な結果になった事例もいくつかあった。

2015年、イランのルハニ大統領が10年ぶりの欧州訪問の際、フランスでの予定されたいた晩餐会が、アルコール摂取についての意見の対立で中止に。

イラン側はイスラム教に則ったメニューを求めたが、フランス側は伝統を放棄できないと拒否した。


・"いい加減なメディアを見ていると、お酒が飲みたくなりませんか?"

リパブリックレッドは右派のためのワインです。保守的であることを誇りに思い、自由を謳歌する飲み物を望む人のためのものだ。

2020年にこういうワイナリーも登場している。オーナーのポール・ジョンソンは言う。

アメリカがかつてないほど分裂してるように見える今、言論の自由、異なる意見に対する寛容さ、互いに対する真の尊敬が大事だよ。サイレントマジョリティーは怒鳴らない。反対派を排除することもない。暴動も起こさない。一生懸命働き、家族を養い、地域社会に貢献し、同じ価値観を持つ候補者に投票するのです。

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